我が家の活性化

 サイトコントローラー「ねっぱん」のニュースメールで宿泊予約サイトAirbnbを知り、通常は登録料3万円のところ特別キャンペーン中は無料とあったので、登録の手続きをした。なかなか通知が来ず、一ヶ月かかったが無事登録できたのである。Airbnbはアメリカの会社で、英語での表記が多い。全世界に展開しているとあったので、これからは外国のお客さんが多いかもしれないと思ったが、意外にも七割ぐらいは日本人のお客さんである。テレビのコマーシャルも放映されているというので意識的にテレビを見ているとその通りだったので、納得した。

 今年に入って二食付きから朝食のみに、次いで食事無しの素泊まりにしてしまったということもあって、宿泊客が様変わりした。若者が多くなり、八割方ぐらいが二、三十代の若者である。宿の食事ではなく、好きなところで外食したりコンビニを利用するといった形で宿泊したいということなのだろう。

 つい二ヶ月前だが、Expediaという宿泊予約サイトの担当者から電話がかかってきて、登録して欲しいという。うちはすでに四つの宿泊サイトに登録している。るるぶトラベル、楽天トラベル、Vacation Stay、Airbnbの四つである。そういうと、そこにぜひ割り込ませて欲しい、という。柿農園様に登録していただければ、周辺の宿の登録の起爆剤になるかもしれないから、是非と繰り返す。合わせて五つになったら予約業務が複雑になってしまうかな、とおもったが、我が家は部屋が一つしかないのだし、サイトコントローラー「ねっぱん」で連携しているのだから大丈夫だろうとの判断で登録することにした。

 すると、程なく予約が入り、これも日本人である。意識してテレビコマーシャルを注視するとAirbnbだけではなくExpediaも出てくる。テレビで宣伝しているのだから、特に若い人は外国の予約サイトだと知っているわけである。AirbnbとExpediaから週に1組ぐらいの割合で予約が入る。なぜかこれまで入っていたるるぶトラベルと楽天トラベルからはぴたりという感じで予約が途絶えてしまった。宿泊代を少し高めに設定してあるVacation Stayはこれまでに2組入っただけだった。

 Airbnbは宿泊代金がほんの少しだが安めに、Expediaは期間限定だが10%引きに設定してある。予約がよく入る由縁だろう。

 一ヶ月ぐらい前にAirbnbを通してカナダから2泊の男性5人のお客さんが入った。19歳が二人、二人が二十代前半、一人が二十代後半と皆若い。軍人、科学者、車の整備士、といった職業で、観光目的ではなく、自動車レースの見学が目的なのだった。一日目は福島に行き、2日目は群馬に向かった。二十代の若者がはるばるカナダから観光ではなく、カーレース見学目的で来たというところに時代を感じた。カーレースの見学のために集まった仲間で普段は全く別々の生活で、この人とこの人は車で3日かかるほど離れているというので驚いた。カナダの広さを実感できる印象的な話だった。そんなところから来たからだろう、成田からレンタカーで我が柿農園まで来たのだが、道のりは分かりやすかったというので、近隣の地元住人とのスケールの桁違いの大きさを感じた。隣町なのに我が柿農園までの道は分かりにくくて困るという人が何人もいたからである。

 先日はやはりAirbnbを通してIT関係で東京に2年在住しているというアメリカの、21歳の女性、23歳と28歳の男性の3人の若者がやってきた。日光観光後我が柿農園に宿泊し、次の日は那須に向かったのだった。

 レンタカーとおぼしき車を運転してきたのは21歳の女性Reanneである。目の覚めるような美人である。ビューティフル、プリティ、キュートと言ったら、はにかむように笑って喜んでいた。

 そのReanneがAirbnbに書いてくれたレビューである。

「The farm and home are awesome, but the hosts are what make this place such an amazing stay. They were so friendly, and even though we arrived late at night, they were there to show us where everything was and give us tea and fresh fruit from their farm. The house is big and the bathroom is excellent as well. The air smells amazing from all the growing fruit nearby and the fruit (and veggies) taste awesome. Ms. Saito made us breakfast in the morning and it was delicious. It was the best breakfast I've had in Japan. The area around the house is beautiful. There's the farm. It's nice to see all the fruit trees growing. The forest around the area is full of tall trees that smell great. All in all, this place was amazing and I wish I could stay here again.」

(訳)

「農場と家は素晴らしいですが、ホストはこの場所を素晴らしい滞在にしています。 彼らはとてもフレンドリーで、夜遅くに到着しても、すべてがどこにあるかを見せてくれて、お茶と新鮮な果物をくれました。 家は大きく、バスルームも素晴らしいです。 空気は近くにある、すべての成長している果物から驚くほど匂いがし、果物(および野菜)の味は素晴らしいです。 斎藤さんは朝、朝食を作ってくれて、美味しかったです。 日本で食べた中で最高の朝食でした。 家の周辺は美しいです。 農場が広がっています。 すべての果樹が成長しているのを見るのは素晴らしいことです。 この地域の森は、匂いのする背の高い木でいっぱいです。 全体として、この場所はすばらしかったので、またここに泊まりたいです」

 私は周辺の景色も柿農園内も美しいと感じ、民宿のお客さんにもキャンプのお客さんにも、素晴らしい自然を提供できているという自信を持っているのだが、Reanneのレビューにアメリカ人である彼女の目に映った周辺や柿農園の自然の美しさ豊かさが表現されていて、感動した。
 

そういえばカナダの若者も、2人が買い物に行っている間、残りの3人を丘の上まで案内し、「やまびこ」を教えたところ、3人が口々に、

――ジャパン、ビューテフル

――ジャパン、ワンダフル

 と、叫んだものである。自分の彼女の名を叫んだ人もいて、微笑ましかった。
 地元の住人はこの地の良さがわからず、こんなところいいはずはない、とおもっているむきが多い。

――こんなところに来て、キャンプなんかやって、何が楽しいんでしょうね

 ある近隣の有力者の子息が我が家にやってきて実際に吐いた言葉である。「灯台元暗し」とは、こういうことをいうのだろう。

 しかし、カナダ人やアメリカ人でなく、日本人だって、都会から我が柿農園を訪れる人は、
――私たちはここの豊かな自然が素晴らしいから、お金を出して、はるばるやって来るのです

 というのである。

 要するに、曇りのない目で見れば、誰が見たって、柿農園も周辺の自然も美しいのである。

 ところで私のホームページの閲覧数が半年前までは一日20~30程度に過ぎなかった。ところがこの数か月ぐらい前からぐぐーっと伸びて一日30~40になり、この一、二ヶ月は40~50である。そして、直近は70とか80の日もあって驚いている。

 この閲覧数の伸びは、おそらくfacebookが関係しているのではないか、とおもう。それまではfacebookのアカウントは持ってはいたがあまり投稿はしなかったのだ。しかし、キャンプ場を開設してその宣伝のため、1回1万円をかけ2回広告を出したのである。そして、ほとんど毎日、Saitoh Kiyoakiと柿農園の二つのアカウントで投稿しはじめたのである。

 そして、AirbnbとExpediaの二つの宿泊予約サイトの登録である。Facebookや宿泊予約サイトを見た人の多くは私のホームページを確かめるのである。それはお客さんの何人かから直接聞いて確認している。

 加えてキャンプ予約専門サイト「なっぷ」である。今年の一月にキャンプ場を開設して、楽天トラベルに登録して、五月の連休に31組お客さんが入って順調だとおもっていたが、その後予約は二、三にとどまり、あれ、と不審と怪訝をかんじた。

 夏休みのお盆の時期民宿の方は満杯だったのに、キャンプの方は閑古鳥が鳴いていた。連日の暑さでキャンプに出掛けるのは敬遠した人が多いのかもしれない、とおもったが、もしかしたら、楽天はホテルや旅館の専用サイトだから、そのせいでキャンプ客は集まらないのかもしれない、と気がついた。

 そうこうしているうちに、サイトコントローラー「ねっぱん」のニュースメールが入った。キャンプ専門予約サイトTAKIBIと連携を開始したとあったので、すぐにTAKIBIに登録したいのだが、とメールしたのである。しかし、何日待っても返信が来なかった。そこで別のサイトを探すことにし、日本最大のキャンプ専門予約サイトと銘打った「なっぷ」を見つけた。

 ここはすぐに返信メールが来た。サイトコントローラーとは連携していないので、在庫数は楽天ときちっと分けるようにとあったので、「なっぷ」オートサイト11、フリーサイト5、楽天オートサイト5、フリーサイト5と振り分けて登録することにした。

 すると、日本最大のキャンプ専門予約サイトと銘打っているだけあって、すぐに予約が次々に入り始めたので、楽天は停止して、在庫数を全て「なっぷ」に移行した。現在オートサイト13、フリーサイト7で販売している。

 結果的には、私のホームページからの電話予約と合わせて、10月の12日13日の連休はほぼ満杯になった。楽天のときには最大で一日9組だったから、我がキャンプ場はオートサイトとフリーサイト合わせて在庫数20なのだから、約2倍の予約である。予想以上である。「なっぷ」の担当者が自信ありげに、予約は十分あるとおもいますよ、と言っていたが、その通りになったので驚いている。しかし、あいにくの台風19号の直撃である。

 12日分はすべてキャンセルされたが、台風の通過が予想される13日の方は、7組が残った。当然ながらキャンプは天候に左右されるということである。だが、今後が期待できそう予感がしている。

 ところで「なっぷ」の管理画面にはアクセス分析という項目があって、我がキャンプ場の閲覧数が日ごとに分かるようになっている。登録して間もない珍しさからか、一日の閲覧数が640なんてこともあって、多分このうちの一定数が我がホームページを閲覧したに違いない。

 また、アクセス数のランキングという項目もあって、119ある栃木県のキャンプ場のうちの順位が当初は80位だったのが、ぽーんと上がり、21位にランクされ、一時は6位なんてこともあったが、このところは20位前後で推移している。開設間もない個人運営のキャンプ場にしては善戦しているのではないだろうか。

 考えてみると、我がホームページを見たと農林水産省の職員が来訪したあたりから、我が家に「つき」が来たとおもうのである。

 キャンプ場北側のぬかるんでいた町道に砂利を敷いて欲しいと町役場の建設課に掛け合ったところ、農林水産省の来訪が「水戸黄門の印籠」となったに違いなく、即座に実施されたのだった。

 キャンプ予約サイトTAKIBIから返信メールが来なかったのも「つき」の一つかもしれない。TAKIBIは出来たばかりのサイトであり、もしTAKIBIに登録していたら、今のように多数の予約は入らなかったかったかもしれない。返信がなかったからこそ「なっぷ」を探したのだ。

 民宿の方も、「るるぶ」と「楽天」だけでは二ヶ月に一件ぐらいしか予約が入らなかったのに、Vacation StayとAirbnb登録で予約が飛躍的に増えた。加えてExpediaが割り込ませてほしいと飛び込んできたのである。すると矢継ぎ早に予約が入り始めたのだから、これも「つき」の一つに違いない。
 
 そして、最近それとは違う方面の話がまた舞い込んできたのである。

 やはり我がホームページを拝見したとあって、テレビ朝日の「人生の楽園」という番組を担当している者だが、取材をさせて欲しい、というメールが届いたのである。

 事前の調査「人生の楽園・質問書」のいくつもの項目を書き込むのに三日かかった。私の経歴、柿農園の特徴、これからの日程などなど。これを元に取材放映するかの判断を下すのだろう。この質問書と写真30枚程度を送ったところ、すぐに返信があった。

――なかなかタイミングが合わず、お声を掛けてから数年後の取材になった場合もありますので、引き続きのお付き合いをよろしくお願いします

 要するに、番組にするのには我が農園が適切かどうかは、すぐには判断できないということなのだろう。

 改めて番組を見たが、一日や二日の取材では不可能な構成だな、と感じた。ま、声が掛かっただけでも話の種になるし、宣伝材料に使えそうなので、それでよし、とし、あまり期待することなく待つこととしよう。

 ただ、我が家には今「つき」があるので、もしかしたら決まるのではないか、ともおもう。

 テレビの宣伝効果というものは抜群だから、もしも放映されたとしたら、柿農園はより上昇気流にのってしまうのかもしれない。

2019年10月17日